ANIMAXコミックス“初”のコミカライズ決定!
昨年11月に「アニマックス」、「一二三書房」共同レーベルとして立ち上げた<ANIMAXコミックス>がスペシャル企画として参加していた第三回WEB小説大賞において、5,500作品を超える応募作品よりコミカライズ賞を受賞した作品のうち3作品を<ANIMAXコミックス>よりコミカライズすることを決定いたしました。
コミック賞の審査には<ANIMAXコミックス>から『名探偵コナン』や『犬夜叉』をプロデュースした諏訪道彦氏、『るろうに剣心』や『戦場のヴァルキュリア』のプロデューサー成毛克憲氏が審査員として参加いたしました。
さらに、アニメ専門チャンネル<アニマックス>で膨大なアニメ作品を取り扱う編成担当や数々の作品をPRしているマーケティング担当も審査に加わり、5,500作品を超える応募作品より<ANIMAXコミックス>として初のコミカライズにふさわしい3作品を選定いたしました。
ANIMAXコミックス “初”のコミカライズが決定した3作品
- 『カノン・レディ~砲兵令嬢戦記~』 (作:村井 啓)
- 『とある伯爵令嬢の奮闘記~異世界転生、誰もが喜ぶと思うなよ?~』 (作:甘寧)
- 『異世界に召喚されて私が国王!? そんなのムリです!』 (作:shiba)
『カノン・レディ~砲兵令嬢戦記~』
作者
村井 啓
作品紹介
ラーダ王国の武器商、カロネード商会の跡取りとして生まれ育ったエリザベスは、ひょんな事から軍人としての道を歩む事を決意する。しかし女性が故に、軍隊への入隊志願を受け付けて貰えず、終いには家を継ぐ気が無いと判断され、彼女の父からも勘当を言い渡されてしまう。
エリザベスは最後の手段として、実家から大砲を盗み出し、隣国であるオーランド連邦の紛争地帯に乗り込み、実戦で戦果を挙げ、地方領主様に砲兵士官へと取り立てて貰うという、無謀極まり無い作戦を決行する。
血の繋がらない妹であるエレンを連れて、故郷のラーダ王国を出奔するエリザベス。はたして彼女は、己の野望である軍団長の座へと上り詰めることが出来るのか。
近世末期の異世界。世界の中心で産業革命の産声が上がる頃、そこから少し外れた北方大陸においても、砲兵令嬢(カノンレディ)の砲声が今まさに轟かんとしていた。
作者:村井 啓 受賞コメント
「女性が主人公の戦記物という、私自身とても好きなジャンルで受賞できた事を大変嬉しく思っています。 加えて砲兵令嬢戦記を通して、少しでも近世という時代に興味を持って頂ければ幸いです。」
ANIMAXコミックス審査員選評コメント
諏訪 道彦
「およそ軍人という役目を務められるとは思えない令嬢が、その意思を持って自分の国を守るべく奮戦するストーリー。しかも姉妹で。人の命が軽んじられてるかのような戦場の各シーンにおいて、彼女の覚悟の軽さが垣間見えるも、それらを経験として積み重ねて成長していくキャラクターが素晴らしい。しかしこの戦記の本当のポイントは、女性というより彼女のセンス。リアルな戦場における比類ない(通常の戦略では思いつかない)彼女の発想が、難局を突破していく場面は痛快で、チカラ無きOLが常識に囚われないアイデアで出世していく様を思い起こさせてくれる。エリザベスとエレン、作品がメディアに飛び出したら、この姉妹の行く末は読者ならずとも応援したくなるだろう。」
成毛 克憲
「読み進めるに連れて面白さがどんどん増していき、「早くこの続きが読みたい!」と思わせてくれる作品でした。国家間における駆け引きやそこにうごめく登場人物たちの思惑、利害、エゴのぶつかり合い。そして、主人公エリザベス&エレン姉妹の驚愕の出自など、単にファンタジー戦記のジャンルに収めてしまうには勿体ない、人間ドラマとしてもしっかり書かれている骨太の一本でした。戦場シーンも丁寧かつ克明に描写されていて、そのシチュエーションが容易に映像として脳裏に浮かび上がってきました。全体としてのドラマツルギーが小説の段で既に構築されており、傑作と言えるでしょう。」
『とある伯爵令嬢の奮闘記~異世界転生、誰もが喜ぶと思うなよ?~』
作者
甘寧
作品紹介
前世、何の不満もなく生きていたのに、ある日突然の異世界転生。
絶望していたが、この世界めそめそしてる暇を与えてくれない。
表向きは自称完璧淑女、しかし本来の顔は暗殺兼諜報としてシェリング家の令嬢ローゼルとして生まれ変わってしまったことで、国同士の揉め事に巻き込まれ、竜騎士団長のアルフレードや聖騎士団長のクラウスと出会ったことから彼女の日常が一変する。
貴方は、転生したら喜びますか?絶望しますか?
作者:甘寧 受賞コメント
「この度はコミカライズ賞という素敵な賞を賜り誠にありがとうございます。 これからもより一層精進して参ります。」
ANIMAXコミックス審査員選評コメント
諏訪 道彦
「まず冒頭、令嬢である主人公ローゼルたちが特殊な仕事を生業にしている。ここのつかみが上手く、そこで読者に打ち込まれたその手のクサビが、その後カタチを変えて展開していく人間関係にじわじわ影響していくのが面白い。特殊な生業がそのママのカタチでオモテに出ないで、ローゼルを巻き込むドラマが進行していく展開に、知らず知らずのうちに引き込まれていくのが一種の快感めいて。さらに主人公の客観的で落ち着いた自己観察、そして恋愛感覚のある種の欠如。これらが奇妙なバランスを持って、読者をこの作家の打ち出す異世界にすんなり導いてくれてる。なかなかできない所業だと思います。さてあり得ない主従関係を結んでしまったルドとの行く末が楽しみです。」
成毛 克憲
「とても読みやすく、各章物語が着実に読者側に蓄積されていくタイプの小説だなぁというのが、最初に読み終えた時の感想です。俗に言う原作付きマンガと見まがうような、まるでコミック用に書き起こされたかのようなテンポ良い作者の筆致は才能の一つと言っても過言ではありません。主人公の設定も前世は冷酷無比なマフィアで異世界転生後は殺し屋の顔を持つ伯爵令嬢という落差が、物語のとば口から作品の面白さに勢いをつけているように感じました。国家紛争や恋愛模様、それらに絡んでくる心理戦など、硬軟織り交ぜた展開は性差や年齢を問わず色んな方々に楽しんでもらえるはずです。」
『異世界に召喚されて私が国王!? そんなのムリです!』
作者
shiba
作品紹介
日本でOLをしていた海部美波は、仕事帰りに突然異世界に召喚されてしまった。
そうして王様としての生活が始まるかと思いきや、待っていたのは騎士団での訓練の日々、そして冒険者としての生活だった。
国王となった美波は政務や外交に奮闘するなかで、隣国が戦争準備をしていることに気付く。開戦を防ごうと美波は動き出す。
作者:shiba 受賞コメント
「受賞はまさかという気持ちです。漫画になって動き回るキャラたちを見るのが今から楽しみです。ぜひご一読ください。」
ANIMAXコミックス審査員選評コメント
諏訪 道彦
「普通の日本人女性美波による異世界召喚物語。しかしすぐに次期国王となっているところが普通とは異なる面白設定か。そのまますんなり国王としての辣腕発揮?と思いきや、国王修行の旅に出る。この修行内容が異世界での出来事なのに、なぜか現世界の我々に親和性のある内容で。2度と会えないはずの両親に電話がつながったり、気持ちの良いファンタジー要素満載感も、読む者の心を満たしていってくれます。毎話毎話ジェットコースターのように主人公が経験を積んでいくそのリズムの良さには舌を巻くのですが、もしひとこと言うのでしたら、「美波がつまずかなさすぎる」点でしょうか。こうして気持ちだけでも主人公に重ねて安心して読んでいける快感、これが今のweb読者に必要なコトなんでしょうね。」
成毛 克憲
「当該作者もリズミカルに筆を走らせる、読み手を飽きさせずに物語を進めるテクニックを持った一人だと思います。仕事終わりのOL海部美波が帰宅すると何と国王陛下の玉座が用意された異世界へと召喚。すぐさま鎮座するのかと思いきや、美波に待ち受けていたのは騎士団での過酷な訓練や冒険者としての都市巡回など試練の連続。戸惑い苦悩しながらもあらゆることに順応し、やがて王国改革を推し進めていく美波のひたむきな姿は必ずや読者の琴線に触れるはずです。もしや美波は漫然としたOL生活の記憶が発露となり、自己の存在を肯定された異世界に心の解放を向かわせたのかもしれません。美波の成長譚が随所に楽しめる、そんな作品だと思います。」
【第3回WEB小説大賞】 コミカライズ賞 ANIMAXコミックス 審査員紹介
[諏訪 道彦]
ytvNextryエグゼクティブプロデューサー。読売テレビ編成局 アニメーション部 エグゼクティブプロデューサーとして、『名探偵コナン』や『シティーハンター』、『YAWARA!』、『金田一少年の事件簿』、『犬夜叉』等、数々のヒットアニメのコンテンツをプロデュース、最近作は、『半妖の夜叉姫』企画協力、『王様ランキング』協力プロデューサー、劇場版『神在月のこども』スーパーバイザー等を行う。現在は大阪芸術大学客員教授や、文化放送でラジオパーソナリティを務める傍らヒットアニメーションコンテンツの企画開発を行う。2013年劇場版『名探偵コナン』シリーズで藤本賞特別賞受賞。
[成毛 克憲]
SPEビジュアルワークス(現アニプレックス)でTVアニメ『るろうに剣心』のアシスタントプロデューサーとしてアニメ制作のキャリアをスタートさせ、劇場版アニメ『るろうに剣心 -維新志士への鎮魂歌-』、OVA『るろうに剣心 -追憶編-』のプロデューサーを歴任。
以後、『も~っと!おジャ魔女どれみ』、『シャーマンキング』、『戦場のヴァルキュリア』、『新あたしンち』等のプロデューサーを担当。『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』では企画プロデュースを務め、同作の1stシーズンで『第9回衛星放送協会オリジナル番組アワード』のアニメ番組部門最優秀賞を受賞。少年ジャンプ+とアニマックスで共催した『アニメシナリオ大賞』では総合プロデューサーを務め『ルガーコード1951』のコミカライズ化とアニメ化を手掛ける。
現在アニマックスでアニメプロデューサーを務める。
【第3回WEB小説大賞】概要
小説投稿サイト『小説家になろう』と一二三書房の各レーベル(「サーガフォレスト」「ブレイブ文庫」「一二三文庫」「ポルカコミックス」「ノヴァコミックス」「ラワーレコミックス」)が共同で開催したコンテスト。
[募集期間]
2022年10月17日(月)11:00~2023年1月16日(月)23:59
[応募方法]
「小説家になろう」に投稿し(完成・未完問わず)、作品キーワードに「123大賞3」というタグを設定して頂くと応募完了
文字数制限:無し(未完作品も可)/ジャンル:不問
[賞金]
大賞▶賞金 50万円 + 2巻書籍化確約 + コミカライズ確約
金賞▶賞金 10万円 + 書籍化確約 + コミカライズ確約
銀賞▶賞金 5万円 + 書籍化確約
コミカライズ賞▶賞金 10万円 + コミカライズ確約